オメガバースとかいうとんでも世界設定
オメガバースが何なのかって話についてはネット検索すると色んな情報が出てくるのでここでは本当に基本的なことだけを書いておきます。
オメガバースとは男女という性別の他にα(アルファ)性β(ベータ)性Ω(オメガ)性という性別が存在するSF的世界設定の名称です。α男、α女、β男、β女、Ω男、Ω女という6種類の性別があります。αはカースト上位、βは一般、Ωはカースト下位という設定にもなっています。
だから何なんだ!?って思いますよね?
多分、オメガバースの1番大事なのは次の設定です。
Ωであれば男女ともに妊娠可能
そしてαに噛まれ番に(つがい)になるとΩの方からは一生それを解除出来ず。αから解除した場合でも、Ωは次の番を作ることができない。
つまり一度番にされたΩは一生そのαとしか繁殖できない
急にファンタジーすぎませんか?なんて都合のいい設定なんでしょう。
この設定を最初に知った時はびっくりしました。この設定で物語を書きますと言ってしまえば、男同士のカップルにも女同士のカップルにも子供が出来るし、男女カップルで男性にも子供が出来るということですね。
ここまでがオメガバースという世界設定の話で、ここからは私の感想です。
私はこの設定を見たとき
「腐女子が男を妊娠させたいがために作った設定なのでは」
と思いました。ただ、ネットで調べてみると海外発祥の設定だそうで、どこの誰がどんな風に考えたのかは分かりませんでした。
恋愛作品を書くときにはどうしても性別ってものが無視できない設定としてありますよね。でも、それを踏まえた上で同性同士なのに相手を好きになってしまった。という禁断の恋愛感がBLや百合においてスパイスのような役割を果たして、作品が面白くなっていくんだと思っていた私にとっては
「同性同士で子供が産めてしまうと同性愛作品における醍醐味が半減しまうのでは?」
と思っていたのです。
でも実際にそういった作品を読んでみると。
「自分はαだからΩを番にしてしまうと一生自分としか繁殖出来なくなる。あいつはそれでいいのだろうか」と悩んでいたり「社会的地位が高いのでαのフリをしているが実際Ωなのを隠している」とか「自分がαならあの子と番になれるのにβだからそれが出来ない」など悩みは尽きないようで色んなアレンジの効いた作品があって楽しいなって思いました。
同性同士の恋愛で本来不可能なことを解決しておいて、新たな別の壁となる要素を生み出してしまうという謎のとんでも設定“オメガバース“
そもそも同性同士の恋愛は現実社会でも受け入れられつつあるので禁断の恋愛感は昔に比べたら薄れていますし、身分違いの恋愛なんていうのもの今はそこまで身近に感じられなくなっていますよね。現実社会を生きる上ではどちらも素晴らしいことだと思うのですが。創作上のお話であれば禁断の恋愛だったり、2人で超える必要のある壁があった方が面白いので、それらを新しく構築するために生まれたファンタジー設定なのかもしれませんね。
私自身も自分は自由で健康で平和で居たい癖に、漫画の中のお話であれば危険で不健康で制限の多い不自由な世界の方が断然盛り上がるなぁと感じます。人間の欲は止まるところを知りませんね!